ホーム > 用語解説とFAQ

ヘッドホンナビのロゴ
最終更新日 2017.02.19

ヘッドホンのエージング

ヘッドホンの慣らし運転のようなもの。買ったばかりのこなれていない振動板を動かして慣らす。方法は諸説あり、専用のCDを使うものから大音量で一気に行うようなものまで様々あるが、あまり極端なものはヘッドホンに悪影響を及ぼすこともある。普段聴く音楽を普段聴く音量で流すことが一般的だが、特に決まった方法はない。その期間についても数日から数年と諸説あり、特に決まった期間はない。また、あえて特別なことは行わず、普通に使っていってエージングが進むのを楽しむという方法もある。
語源は「経年劣化」なので、あまりあせって行うことはおすすめしない。なお、エージングは本来製品の持つ性能を引き出すものであり、性能向上を目指すものではないので、その効果をあまり過剰に期待しない方がよい。

周波数特性

上下のレンジが広い程機械特性が優れていると云える。ただしこれだけでは測定条件が分からない。どう云う信号で、如何なる測定機材、±何dbでのデータなのか?表示が不十分だ。唯の理論値かもしれない。
周波数特性の表示には流行があって、かつてCDのf特が20〜20kHzを標榜していた時代にはラウドSP・アンプ・皆(20〜20kHz・デジタル対応)と大々的に表示していた。今はSACDやDVDオーディオの影響で軒並み30kHz以上と云う事になっている。つまり数字の正確さは全然当てにならないと云うこと。あるメーカーの商品Aと商品Bを比べてAの方がワイドレンジなら高級品なんだなぁ、位の意味で捉えておいて良い。

感度(能率、出力音圧レベル) 単位:「dB」「dB SPL」「dB/mW」

一般的にヘッドホンの感度はヘッドホンに1mWの電力を与えた時に、1kHzの音がどのくらいの音圧レベルで得られるかで示されており、dB(デシベル)という単位が用いられています。このdBの実際は対数であり、人間の感覚は物理的な大きさの10倍と100倍を比較すると2倍、10倍と1000倍を比較すると3倍大きくなったと対数的に変化を感じるためこのdBが用いられています。対数ですので何か基準が必要です。これには人間が聞き取れるもっとも小さな音圧レベルが基準になっています。音圧レベルを示すとき正確にはdB SPL(Sound Pressure Level)という単位で示されますが、明らかに音圧レベルを表していると分るときには単にdBと書かれることが多いようです。また1mW与えた時というのをはっきり示すためdB/mWと書かれることも多いようです。

高い程機械特性が優れているとされた時代もあった。しかし現在では高級品でも普及価格帯のインナーイヤーより低く表示してある事も多い。100dbあればコンサートホールの大音量をカバー出来ると云うのが専門家筋の意見だが、ジェットエンジンや爆弾の炸裂音は200dbを軽く超える。炸裂音の観賞がオーディオ文化か如何かは人それぞれだが現在200dbを再生出来るフォーマットも録音出来るマイクも無いので 心配しなくて良い。ある意味では誇張の無いデータ表示本来の役割に戻っていると云えるのだが。現在感度不足で問題のあるモデルと云うのは聞いた事が無いのでこれも余り気にする事は無いだろう。

感度とインピーダンスの関係

電力・電流・電圧の関係は電力(W)=電流(I)×電圧(V)
抵抗・電流・電圧の関係は電圧(V)=抵抗(R)×電流(I)
ですので電力と抵抗の関係は電力(W)=抵抗(R)×電流(I)×電流(I)
           又は電力(W)=電圧(V)×電圧(V)÷抵抗(I)

ここに感度97dB、インピーダンス30ΩのヘッドホンAと感度106dB、インピーダンス240ΩのヘッドホンBがあるとします。仮に100dBまで音量を上げるとするとAでは+3dB必要です。音圧レベルの3dBは物理的な値で言うと2倍なので2倍の電力が必要となります。一方Bは−6dBで1/4倍なので、電力も1/4で良いことになります。感度は通常1mW時の値なのでヘッドホンAは2mW、ヘッドホンBは0.25mW必要となります。この電力を得るために必要な電圧を求めるとAの電圧7.7mV、Bの電圧7.7mVとなりボリュームの位置は両方とも同じ位置になります。これはAの上げた3dBとBの下げた6dBの合計9dB=2×2×2=8倍の差とAのインピーダンス30ΩとBのインピーダンス240Ωの差240÷30=8倍の差が等しいためです。
つまり
感度が3dB大きいのとインピーダンスが1/2小さいのはボリュームの位置的には同じことになります。A:97dB30Ω=B:100dB60Ω=C:103dB120Ω=D:106dB240ΩのAからDのヘッドホンがあったとすると、左から見ると3dBずつ感度が上がって行き、右から見るとインピーダンスが1/2ずつ減って行きますが、ボリュームの位置は皆同じになります。これは単純に考えた場合で、実際はこうぴったりにはならないでしょう。また電流の側面から見ると同じボリューム位置でもインピーダンスが低いヘッドホンの方が電流が沢山流れるため、ヘッドホンアンプには優しくないと言えます。ヘッドホンアンプの保証以上に低いインピーダンスのヘッドホンを使うと電流の供給が間に合わず、音にクリップや歪みが乗ったり、最悪の場合異常発熱、発火などがあるかもしれませんので、ご注意ください。

ヘッドホンとヘッドホンアンプの出力インピーダンスの関係

ヘッドホンアンプには出力インピーダンスという要素があります。
これはヘッドホンアンプのジャック側から見たアンプのインピーダンスのことです。電池に例えますと内部抵抗と言えます。ここに10Vで内部抵抗が10Ωの電池があったとします。この電池に15Ω、10Ω、5Ωの抵抗を付けて、どれが一番電力を吸収して熱くなるかを実験してみます。15Ωの場合、合成抵抗は電池の内部抵抗と電池に取りつけた15Ωの抵抗の合計の25Ωになります。この時に流れる電流は10V÷25Ω=0.4Aになります。電池の内部抵抗と電池に取り付けた抵抗両方に同じ電流が流れますから、内部抵抗に掛かる電圧は10Ω×0.4A=4Vが掛かることになり、残りの6Vが抵抗に掛かることになります。よって抵抗が吸収する電力は0.4A×6V=2.4Wとなります。同様に10Ω、5Ωの場合も計算しますと
   15Ω 10Ω 5Ω
電流 0.4A 0.5A 0.66A
電圧  6V  5V  3.3V
電力 2.4W 2.5W  2.2W
となります。5Ωになりますと、電流は増えますが、同時に掛かる電圧が減ってしまうため電力は一番少なくなってしまいました。結果電力が一番多かったのは内部抵抗と抵抗が等しい場合でした。実はこのことがヘッドホンアンプの出力インピーダンスとヘッドホンのインピーダンスの関係にも言えるのです。つまりヘッドホンアンプの出力インピーダンスとヘッドホンのインピーダンスが等しいとき、もっとも効率的にヘッドホンに電力を送ることが出来るのです。

出力インピーダンスによる音の変化

スピーカーのインピーダンスをアンプの出力インピーダンスで割った物をダンピングファクターと呼んでいて、これは主に低音の制御力を示す指数として使われています。HeadRoomによると、ヘッドホンの場合でも出力インピーダンスは低域に影響があるようで、出力インピーダンスが上がるほど、低域が増すバランスになるようです。Beyer Dynamicのヘッドホンが比較的出力インピーダンスが高いアンプと相性が良いのもこの点が理由かもしれません。

インピーダンス

ヘッドフォンに表示してあるのは入力インピーダンス。アンプの出力インピーダンスと適合するかどうかが問題。
大まかに言ってアメリカ製に低インピーダンス、ヨーロッパ諸国製に高インピーダンスの製品が多い。(これはラウドSPにも云える)日本はアメリカ市場の影響下で100Ω以下の低インピーダンス製品だ。だから日本製のヘッドフォンをユーロ製のHPアンプでドライブすると ゲインが異常に高かったり、ノイズに見舞われたりする。ただ最近のユーロ製品の傾向も80’代以降のポータブルオーディオの普及による 低インピーダンス化が感じられる。(HD595やK240mkII等)
携帯オーディオはなんといっても電池の持ちが命なのでオペアンプの 低電圧化を進めた結果、高インピーダンスのヘッドフォンは淘汰されつつあるようだ。( 蛇足だがAKGのK240monitorが600Ωなのはライン出力から直接信号を取れるため。このあたりが業務用らしい)



Question
インピーダンスが高いと電圧が高くなるの?
低いのと高いのの違いがよくわからん…
 
Answer
電圧は再生機器側のボリューム位置で変わります。
インピーダンスが高いと電流が流れにくくなり結果電力も小さくなります。ここでヘッドホンの特性を表すもう一つの要素”感度”が重要になってきます。感度が高いと小さい電力でも大きな音でなります。同じ感度ならインピーダンスが小さい方が同じボリューム位置でも音が大きくなり、同じインピーダンスなら感度が大きい方が大きな音が出ます。
   
  Answer
厳密に言えば、誤り。ヘッドホン端子に様々なインピーダンスのヘッドホンをつなぐなかで、ヘッドホンに加わる電力が最大になるのは、ヘッドホン端子の出力インピーダンスと等しいインピーダンスのヘッドホンである場合。ポータブル機器のヘッドホン端子の出力インピーダンスは低いものが多いので、この場合は低インピーダンスのヘッドホンをつないだ場合に、ヘッドホン自体の能率の割に大きな音が出る。据え置きアンプのヘッドホン端子の出力インピーダンスは比較的高く、たとえば120Ωとすると、120Ω程度のヘッドホンをつないだ場合に、ヘッドホン自体の能率の割に大きな音が出る。もちろん、ヘッドホン自体の能率が様々なので、必ずしもこのとおりにはならないが。

 
Question
ということは高いインピーダンスで高い感度が一番いいってこと?
   
   Answer
音質とインピーダンス,感度は関係ないと考えたほうが良い。再生周波数も一般的な数値なら関係ない。ゼンハイザーの再生周波数見れば分かるが広けりゃいいってモンじゃない。
   
   Answer
音量が取れるという意味なら低インピーダンス、高能率が一番です。ポータブルプレーヤーの場合だと音量が取れないといけないので低インピーダンス、高感度の方が良いです。残留ノイズが多くて音量自体は取れるものなら高インピーダンス、低感度の方がボリュームを上げられ相対的にノイズを小さく出来るので良いと思います。ただ個人的には感度の差が実際にどのくらいの音量差になるのかあまりイメージが湧かないのでインピーダンスだけ気を付けるようにしています。




このページの先頭へ▲